今帰仁グスクを学ぶ会の活動記録

「親川(エーガー)の清水環境を取り戻そう」プロジェクト

2022.11.28

親川清掃 6

「親川(エーガー)」は琉球時代の今帰仁グスクへの登城路の入口にあり、地元今泊集落の親元となる親川(エーガー)として、生活に使われ、川拝み(ハーウガミ)の対象となった場所です。
また、「今帰仁上り」と呼ばれる聖地巡拝行事の中の巡拝所の一つでもあります。

そんな聖地も近年川の流れが滞り、水草が繁殖し、泥などの沈殿物も増えているので、拝所としての景観を取り戻そうというプロジェクトが11月27日に行われました。

このプロジェクトは〝「親川の清水環境を取り戻そう」プロジェクト"と名付けられ、今泊区と当学ぶ会の共同事業として、北部広域圏ソフト事業補助金交付対象プロジェクト<イオン琉球様からの寄附金による環境保全事業>に採用され実施したものです。

当日は、今泊区住民約25名と学ぶ会会員7名が参加し、午前8時に作業開始。

ユンボ、ダンプも活用し、まずは周辺や深場の大量の草を除去。浅い箇所の沈殿物(泥)除去は胴長長靴を履いての人海戦術。ヘドロ掬い棒で泥を掬う者、バケツに入れた泥を運ぶ者、一輪車で廃棄場所まで運搬する者等の連係プレーが続く。浅いとはいえ中には腰までつかる場所もあり、水草はレーキや素手で除去。

川底の泥は10~20cmくらいあり、泥に交じり大量の枝も沈殿していて枝の除去にも難儀。ユンボでは川底から太さ70cm、長さ5mくらい倒木も除去。水辺周辺の草刈りでは40cmくらいのタイワンハブも出現しました。

区民と学ぶ会会員の連係プレーで作業が進み、次第に湧水箇所は透き通り、川底がはっきりと見えてきます。作業後に見渡すと、見違えるほどきれいになり、どこにいたのかたくさんのアメンボが水面に出現し、皆で満足、互いに労をねぎらいました。

偶然にちょうど御願される方が来られ、きれいになった川のほとりで拝みをなされていました。


親川清掃1
(Befor  水草が繁茂し底には多くの沈殿物が)

親川清掃 8  親川清掃 5

親川清掃 10  親川清掃 11

親川清掃 3
(人力と機械の作業が続く)

親川清掃 8  親川清掃 7  
(After きれいになりました。向こう岸のソテツの手前が拝み場所)